カナダ 2018 12 15

 国際ニュースでは、
カナダが、アメリカの司法省の要請に基づき、
中国の通信機器大手のファーウェイのCFOを拘束したことをきっかけに、
中国から強烈な反発を受けて苦慮しているという。
 カナダ政府としては、
適正な司法手続きと国際条約に基づくものであると主張していますが、
このようなものが通用する相手ではありません。
 中国とカナダの関係は、複雑です。
かつて、カナダは、一定の資産を持つ中国人の移住を認めていました。
これで、多くの中国人がカナダに渡りました。
 しかし、このような政策は、誤解を招いたと思います。
中国から見れば、カナダは、「植民地」に見えます。
その「植民地」が、中国の経済界の女王(CFO)を逮捕したとなれば、
中国は、激怒するでしょう。
 中国から見れば、カナダの経済力は弱小であり、軍事力も弱小です。
カナダは、アメリカに依存して、軍事力の増強を怠っていると見えます。
 にもかかわらず、カナダ政府は、
アメリカのトランプ政権とは、うまく行っていないように見えます。
 これは、兵法から見れば、格好の攻めどころです。
中国は、軍人どころか、政治家まで兵法で動く国です。
 ファーウェイの案件は、中国にとって、
カナダへの支配力を強めると同時に、
カナダをアメリカから引きはがすチャンスになります。
 アフリカの平原では、
「百獣の王」と言われるライオンでも、
規律の取れたシマウマの集団を襲うことはできません。
ライオンは、集団から外れたシマウマを狙うのです。
 カナダは、トランプ政権とは、うまく行っていない。
にもかかわらず、軍事力は、アメリカに依存している。
このような構造は、軍事大国から狙われやすいのです。
 私は、10年以上前から、
外交力と軍事力は、表裏一体のものであると書いています。
「そういう時代がやってくるぞ」と何度も警告しました。
 太平洋を「川」に見立てると、
中国は、カナダに陣地を築くことは、
「背水の陣」のようなものでしょう。






















































































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